200のハディース


慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において




第七章: 責任と統治について

111 イブン・ウマルによると、預言者は言われた。「あなた方はみな保護者であり、自 分の保護する者に対しては責任を負っています。統治者も 保護者です。男は自分の家族の保護者です。女は夫の家と 子供の保護者です。あなた方はみな保護者であり、自分の 保護する者に関しては責任を負っているのです。」

    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承)

※注−「保護者」とは「責任者」の意味で使われている。
112 アブー・サイードによると、アッラーの御使いは言われた。「ジハードの最たるもの は、暴君の前に出て真実の言葉を語ることです。」
    (アブー・ダーウードによる伝承)

※注−ジハードとは、アッラーのために奮闘努力すること。 この語は多くの事を意味しうる。例えば、祖国のために 戦いに赴くこと、自分の信仰を守ること、布教活動をす ること、誘惑に抵抗することもジハードである。
113 アブー・ザッルによると、私が「アッラーの御使い様、私を要職にお就けください ませんか。」と言うと、彼は手で私の肩を叩いて言われた。 「アブー・ザッルよ、あなたは弱いです。それに仕事は信 託物です。正当な資格で仕事に就き、自分の責任を果たす 者以外にとっては、それは審判の日に屈辱と後悔となるの です。」
    (ムスリムによる伝承)

114 アブー・フライラによると、アッラーの御使いは言われた。「あなた方は支配者の地 位を切望するようになるでしょう。そして、そのことが審 判の日に後悔となるでしょう。」
    (アル=ブハーリーによる伝承)

※注1−預言者は、自分の後に人々が欲望と栄誉のために 統治者、支配者になりたがるようになると予言された。 人々のためを思って支配者となるのであればそれは徳行 であるが、欲望のためであればそれは罪である。
※注2−審判の日にアッラーは統治者たちに対し、彼らが 統治した人々について多くの厳密な質問をされる。他の 人々に上に権力を行使するということは、大きな責任を 伴うものなのである。
※注3−この預言者の言葉は、しばしば多くの暴力と流血 を伴うクーデターに対する警告として語られている。
115 アブー・マルヤム・アル=アズディーがムアーウィヤに語ったところによると、 私はアッラーの御使いが次のように言われるのを聞いた。 「アッラーがある者をムスリムの統治者に任命されたが、 その者は人々の必要、第乏、貧困を解消しませんでした。 するとアッラーは、審判の日に、その者の必要、窮乏、貧 困を解消してはくださいません。」そこでムアーウィアは、 人々の必要に応えるために一人の男を任命した。
    (アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーによる伝承)

116 アーイシャによると、私は、アッラーの御使いがこの私の家で、「アッラーよ、 我がウンマの統治に参与し人々に苦しみを打?した者を懲ら しめてください。我がウンマの統治に参与し人々に良くし た者に恵みをお与えください。」と言われるのを聞いた。
    (ムスリムによる伝承)

※注−ウンマとは、イスラームの信仰共同体のこと。国家 や民族という概念よりも広い範囲を包含する。

日本ムスリム情報事務所