200のハディース


慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において




第三章: 家族と親類について

78 アーイシャによると、アッラーの御使いは言われた。「あなたがたのうちで最 も良い人は、家族に最も良くする人です。私はあなたがた のうちで家族に最も良くしています。」

    (アッ=ティルミズィーによる伝承)

※注−ここにおいてアッラーの御使いは自慢をしているの ではなく、彼が全てのムスリムの模範であることから、 「最も良くしている」と言ったのである。
79 アブドッラーによると、アッラーの御使いは言われた。「被造物はみなアッラー の庇護を受ける者です。アッラーに最も愛される被造物は、 アッラーの庇護民に最も良くする者です。」
    (アル=バイハキー「信仰集成」)

80 ジュバイル・イブン・ムトイムによると、アッラーの御使いは言われた。「親族の縁を切る者は楽 園には入りません。」
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承。引用はアル=ブハーリーの伝える表現による)

81 アブドッラー・イブン・アムル・イブン・アル=アースによると、 預言者は言われた。「大罪とは、アッラーに同等のもの を配すこと、親に対する反抗、殺人、偽誓です。」
    (アル=ブハーリーによる伝承)

82 アブドッラー・イブン・アムル・イブン・アル=アースによると、 アッラーの御使いは言われた。「親に向かって悪態をつ くのは一つの大罪です。」人々が「アッラーの御使い様、 人は親に向かって悪態をつくのでしょうか。」と尋ねると、 答えて言われた。「その通りです。ある者が他人の父親の 悪口を言えば、相手もその者の父親の悪口を言うでしょう。 ある者が他人の母親の悪口を言えば、相手も彼の母親の悪 口を言うでしょう。」
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承。引用はムスリムの伝える表現による)

83 アブー・フライラによると、アッラーの御使いは言われた。「女と共謀してその女の 夫を欺く者は、我々の仲間ではありません。」
    (アブー・ダーウードによる伝承)

84 アーイシャによると、アッラーの御使いは言われた。「最も完全な信仰を持っ た信者とは、最も性格がよく、最も家族に優しい者のこと です。」
    (アッ=ティルミズィーによる伝承)

85 イブン・ウマルによると、アッラーの御使いは言われた。「親戚関係を維持する者 とは、相応の返礼をする者ではありません。親戚関係を維 持する者とは、親戚関係に断絶が生じた時にそれを修復す る者のことです。」
    (アル=ブハーリーによる伝承)

86 アブー・ウサイド・マーリク・イブン・ラビーア・アッ=サーイディーによると、 私たちがアッラーの御使いと座っているところに、サル マ族のある男がやって来て言った。「アッラーの御使い様、 両親に対する孝行で、両親の死後にも行うものが残ってい るのでしょうか。」すると彼は答えて言われた。「ありま す。両親のために祈り、許しを乞い、両親が引き受けてい た義務を履行することです。また、両親と血縁のある人々 に親切にし、両親の友人に敬意を表することです。」
    (アブー・ダーウードによる伝承)

87 アン・ヌアマーン・イブン・バシールによると、彼の母ビント・ラワーハは、彼の父親に「所有の財のい くらかを彼に贈与してはどうですか。」と言った。父親は その件を一年放置し、その後に息子に打ち明けた。すると 母親は「あなたが息子に贈与するものについて、アッラー の御使い様に証人になってもらうよう頼むまで、私は同意 できません。」と言った。そこで父は私の手を取って(当 時私はまだ少年でした)、アッラーの御使い様の許に来て 言った。「アッラーの御使い様、この子の母ビント・ラワ ーハは、私が彼女の息子に贈与したものについて、あなた に証人になってもらうよう望んでいます。」するとアッラ ーの御使い様は、「バシールよ、この子のほかにも子がい ますか。」と尋ねられた。彼が「います。」と答えると、 「子供達全員に同じように贈与しましたか。」と尋ねられ た。彼が「いいえ。」と答えると、「それでは私に証言を 依頼することはできません。私は不公平なことには証言し ません。」と言われた。
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承。引用はアル=ブハーリーの伝える表現による)

88 アブー・フライラによると、アッラーの御使いは言われた。「アッラーの道に費やし たディナールと、奴隷解放に費やしたディナールと、貧者 にサダカしたディナールと、家族のために費やしたディナ ールのうち、最も報酬が大きいものは、家族のために費や したディナールです。」
    (ムスリムによる伝承)

※注−ディナールとは通貨の一単位。
89 アブー・サィード・アル=フドリーによると、アッラーの御使いは言われた。「審判の日、アッラーの 御許で最も低い位階にある者は、妻と交わった後に妻の秘 密を公にする者です。」
    (ムスリムによる伝承)

90 アブー・スフヤーン・サハル・イブン・ハルブによると、 ヘラクレス帝との長い会見の際、皇帝はアブー・スフヤ ーンに尋ねた。「彼(預言者)はあなた方に何を命じてい ますか。」そこで私は申しあげた。「彼は『アッラーのみ を崇拝しなさい。彼に何ものをも配してはいけません。祖 先の言うことは捨て置きなさい。』と言い、私たちに礼拝 し、真実を語り、貞節を守り、血縁を大切にするよう命じ ています。」
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承。引用はアル=ブハーリーの伝える表現による)

※注−「祖先の言うこと」とは、イスラーム以前のアラブ の悪習を指す。
91 アル=ムギーラによると、アッラーの御使いは言われた。「偉力並びなきアッラー はあなた方に、母親に反抗することを禁じられました。」
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承)

92 アブー・フライラによると、ある者が「アッラーの御使い様、身近な者で、私に対し て最も大きな権利を持っているのは誰でしょうか。」と尋 ねると、彼は「あなたの母です。」と答えられた。その者 が「次は誰でしょうか。」と尋ねると、彼は「あなたの母 です。」と答えられた。さらに「次は誰でしょうか。」と 尋ねると、「あなたの父です。」と答えられた。
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承。引用はムスリムの伝える表現による)

※注−イスラームにおいては以下の理由から、母親に従い、 母親を敬うことが重要とされる。
    1)母親は9カ月もの間、我が子を体内に抱えていた。
    2)母親は妊娠中には大変な困難を経験し、出産の際 にはさらに激しい苦しみを味わう。また、多くの母 親が出産時に命を落としてもいる。
    3)生まれながらの本能によって、母親は父親よりも 子供に対する注意力が強い。

93 イブン・ウマルによると、預言者は言われた。「合法とされている行為のうちで、 アッラーの目に最も忌まわしいものは離婚です。」
    (アブー・ダーウードによる伝承)

94 アブー・フライラによると、預言者は言われた。「女は、四つのことで結婚されます。 財産、血筋、容姿、信仰です。信仰のある女性と結婚しな さい。そうすれば幸せになれます。」
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承)

95 アスマー・ビント・アブー・バクル・アッ=スィッディークによると、 アッラーの御使い様の御存命中に、偶像崇拝者の母が私 のところにやって来た。そこで私はアッラーの御使い様に 判断を求めて言った。「私のところに母が何かを求めてや って来ました。母の頼みを聞いてやってもよいでしょうか。 」すると彼は言われた。「そうです。あなたの母の願いを 聞いてやりなさい。」
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承。引用はアル=ブハーリーの伝える表現による)

96 アブー・イスハーク・サアド・イブン・アブー・ワッカースによると、 別れの巡礼の年に、激しい苦痛に襲われた私をアッラー の御使い様が見舞いに来られた。私は「アッラーの御使い 様、私はご覧のように苦痛に襲われています。私には財産 がありますが、一人娘しか相続人がいません。そこで財産 の三分の二をサダカにするのはどうでしょうか。」と問う と、「いけません。」と答えられた。私が「半分ではどう でしょうか、アッラーの御使い様。」と問うと、また「い けません。」と答えられた。私が「三分の一ではどうでし ょうか。」と問うと、答えて言われた。「三分の一ですか。 三分の一でも多いです。相続人を豊かにしておくことは、 人々に物乞いをする乞食にさせるよりも良いことです。ア ッラーのお顔を望んで財を費やすのであれば、妻に与える 一口の食物であっても、あなたはそれに対する報酬を得る でしょう。」
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承。引用はアル=ブハーリーの伝える表現による)

※注−イスラーム法においては、人は財産の三分の二は直 系親族の間で分配される。
97 アブー・フライラによると、アッラーの御使いは言われた。「女性によくしなさい。 女性は肋骨から創られました。肋骨の一番湾曲した部分が 一番高い部分です。もしそれを真っすぐに伸ばそうとすれ ば折ってしまいます。放っておけば曲がったままです。で すから、女性にはよくしなさい。」
    (アル=ブハーリーによる伝承)

※注−人類の祖アダムは土から創られ、その妻エヴァはア ダムの肋骨から創られた。
98 アムル・イブン・シュアイブが彼の祖父から父を経て伝えたところによると、 アッラーの御使いは言われた。「子供が七歳になったら 礼拝をするように命じなさい。十歳になったら力ずくでも 礼拝させなさい。そして一人一人の寝床を別々に隔てなさ い。 」
    (アル=ブハーリーとムスリムによる伝承)

日本ムスリム情報事務所