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『聖クルアーン』
40のハディース 黒田壽カ訳
International Islamic Federation
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イマーム・アン=ナワウィーの序文 讃えあれアッラー,万世の主,諸天と大地をくまなくしろしめし,万物を宰べられる御方。紛れもない徴,明白な証をもって正しい導きを弘め,宗教の掟を説くために遺わされた御使たちの派遣者。アッラーよこれらすべての御使いに祝福と平安を授けたまえ。また私は,その恵みたもうすべての恩籠のゆえに心からアッラーを讃え,いやます恩恵,慈愛を乞い願う者である。またアッラーの他に神はなく,アッラーこそはならびない唯一の神にして,凌威この上もなく,惜みない恩恵と宥しの与え手であることを誓言するとともに,われわれの長ムハンマドがアッラーの下僕,御使であり,その賞で愛したまう者であると証言する。ムハンマドはいつの世までも奇蹟たりつづける尊きクルアーンと,導きを求める者みなに光明を投げかけるその言行のゆえに,格別の栄誉を授けられた,よろずの被造者に優る者である。われわれの長ムハンマドは,その確たる言葉,宗教的実践に示した寛容の精神において比類のない者である。アッラーよ,彼とその余の預言者たち,御使たち,ならびに彼等の一族のすべてと他の敬虔な信者たちに祝福と平安を授けたまえ。 次に引くアッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―の言葉は,アリー・イブン・アビー・ターリブ,アブドッ=ラーフ・イブン・マスウード,ムアーズ・イブン・ジャバル,アブッ=ダルダーウ,イブン・ウマル,イブン・アッバース,アナス・イブン・マーリク,アブー・フライラ,アブー・サィード=ル=フドリー ―アッラーよ彼等すべてを嘉したまえ―の権威にもとずき,さまざまな伝承の鎖を経て種々のかたちで伝えられている。「われらが民のため,その宗教に関する40の伝承を記憶し,伝えた者は,審判の日にアッラーにより法学者,宗教学者の一員に加えられるであろう。」他の伝承によれば〔後半の部分は〕,「アッラーは審判の日に彼を法学者,宗教学者となされるであろう」,となっている。またアブッ=ダルダーウの伝承では,「審判の日に私は彼のとりなし手,証人となろう」,イブン・マスウードの伝承では,「彼は伝えられるであろう。『望みの門から楽園に入れ』」となっている。イブン・ウマルの伝承は,「宗教学者の一人として登録され,来世において殉教者として生れかわるであろう」としているが,伝承学者たちは,この伝承には数多くの鎖があるが,信憑性の弱いものであるという点で意見が一致している。 宗教学者たち―アッラーよ彼等を嘉したまえ―は,このような趣旨から無数の著書を著している。私の知る限りでは,最初にこのような著作〔40の伝承の編著〕をものしたのはアブドッ=ラーフ・イブヌ=ル=ムバーラクであり,ついで神性について通暁した学者イブン・アスラム・アッ=トゥーシー,アル=ハサン・イブン・スフヤーン・アン=ナサーイー,アブー・バクル・アル=アージュッリー,アブー・バクル・ムハンマド・イブン・イブラーヒーム・アル=イスファハーニー,アッ=ダーラクトニー,アル=ハーキム,アブー・スアイム,アブー・アブドッ=ラフマーン・アッ=スラミー,アブー・サイード・アル=マーリーニー,アブー・ウスマーン・アッ=サーブーニー,アブドッ=ラーフ・イブン・ムハンマド・アル=アンサーリー・アブー・バクル・アル=バイハキー等,上代,後代を通じて無数の人々がこうした著述を行なっている。 私は,これらイスラームの卓越した指導者,宗教の護り手を模倣して40の伝承を編むにあたり,至高のアッラーの良き導きを求めた。 宗教学者は,それが善行に関わるものである限り,信憑性の弱い伝承をも実行にうつすことを許している。ただし私はそのような伝承によらず,御使―アッラーよ彼に視福と平安を与えたまえ―の正しい伝承にのみ依拠した。〔その中には次のような言葉がある。〕「なんじらの証人には,その場に居合せぬ者に〔真実を〕伝えさせよ。」また御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―の言葉には,つぎのようなものもある。「アッラーよ,私の言葉を耳にしてそれを心に誦んじ,耳にしたそのままを伝える者〔の顔に〕輝きを与えたまえ。」またある宗教学者たちは,宗教の基本要項またはそれから分れた諸細目,例えば聖戦とか,禁欲的修行,あるいは立居振舞いの規範,説教といった特定の問題に関して40の伝承を編んでいる。これらの著述はすべて正しい意図のもとに成されており,このような意図をもつ者はアッラーの御心にかなう者といえよう。ただし私は,この40の伝承の編著を先にあげたものよリー層重要であると考えている。40の伝承は上述の趣旨すべてを包合し,同時にその一々の伝承は,宗教学者が「イスラームの要」,「イスラームの大半」,「イスラームの3分の1」等と述べたような,偉大な宗教的礎の一つに当るものでなくてはならない。さらにこの編著においては,各々の伝承は真正疑うべからざるものであり,その大半がアル=ブハーリーとムスリムの『サヒーフ』から引用さるべきであろう。引用にあたり私は,アッラーの御心のもとに暗誦を容易ならしめ,その利益をさらに一般的なものとするために,〔煩雑な〕伝承の鎖を記すことをせず,後に難解な表現を明かにする註釈を付した。 来世に心を至す者はすべて,ここに引かれた諸伝承に精通しなければならない。これらはきわめて重要な事柄を含んでいるとともに,〔アッラーにたいする〕従順の諸相に関する警告を備えもっているのだから。問題を熟慮する者にとっては,ことは明白である。ひとえにアッラーを信じ,アッラーのみに縋り,帰依したてまつる。讃嘆と恩組の主にして,成功と〔誤謬を許さぬ〕清浄きの源たる御方に。
第1の伝承
信者たちの長,アブー・ハフス・ウマル・イブヌ=ル=ハッターブ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による.彼は伝えている。私はアッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―がいわれるのを聞いた。
この伝承は,伝承学の大家である2人のイマーム,アブー・アブドッ=ラーフ・ムハンマド・イブン・イスマーイール・イブン・イブラーヒーム・イブヌ=ル=ムギーラ・イブン・バルディズバ・アル=ブハーリーと,アブ=ル=フサイン・ムスリム・イブヌ=ル=ハッジャージ・イブン・ムスリム・アル=クシャイリー・アン=ナイサーブーリーの各『サヒーフ』中に記載されている。ちなみにこの両『サヒーフ』は,著述の中でももっとも信憑性の高いものという評価をうけている。
第2の伝承
この伝承もまたウマル―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
これはムスリムにより伝えられた伝承である。
第3の伝承
ウマル・イブヌ=ル=ハッターブの息子,アブー・アブドッ=ラフマーン―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「私はアッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―がこういわれたのを聞いた。
この伝承は,アル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えている。
第4の伝承
アブー・アブドッ=ラフマーン・アブドッ=ラーフ・イブン・マスウード―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「つねに真実を語り,その言葉が正しいと信じられていたアッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―は,つぎのように述べられた。
この伝承はアル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えている。
第5の伝承
信者たちの母,ウンム・アブドッ=ラーフ・アーイシャーアッラーよ彼女を嘉したまえ―の権威による。彼女は伝えている。アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―は申されました。
この伝承はアル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えているが,ムスリムはつぎのような伝承も記載している。
第6の伝承
バシールの息子,アブー・アブドッ=ラーフ・アン=ヌアマーンーアッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「私はアッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―がこういわれるのを聞いた。
この伝承ば,アル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えている。
第7の伝承
アブー・ルカイヤ・タミーム・イブン・アウス・アッ=ダーリー―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威によれば,預言者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこう述べられた。
この伝承はムスリムが伝えている。
第8の伝承
ウマルの息子―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威によれば,アッラーの使者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこう語られた。
この伝承は,アル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えている。
第9の伝承
アブー・フライラ・アブドッ=ラフマーン・イブン・サクル―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「私はアッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―がこういわれるのを聞いたことがある。
この伝承は,アル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えている。
第10の伝承
アブー・フライラ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
「使徒たちよ,美味いものを遠慮なく食べてよい。そして善行をなすのだ。」また至高のアッラーはこうも申されている。「信徒の者どもよ,われらがなんじに特に備えてやった美味いものを充分に食べるがよい。」それから彼は長旅で髪とり乱し,埃だらけの男の話をされた。男は両手を空高くかかげ,「あゝ主よ,あゝ主よ」ど〔助けを求めて叫んでいる〕。だが彼の食べものは宗教で禁じられたものであり,飲みもの,衣服についても同様で,〔要するに〕禁じられたもので食いつないでいるのである。こんな男の願いがどうして叶えられようか。」」
この伝承はムスリムが伝えている。
第11の伝承
アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―の孫でアリー・イブン・アビー・ターリブの息子にあたり,御使に特別の愛情を寄せられたアブー・ムハンマド・アル=ハサン―アッラーよ彼とその父を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
お前の疑いを誘うものを遠ぎけて,疑念め余地のないものをとれ。
この伝承はアッ=ティルミズィーとアン=ナサーイーの2人が伝えているが,アッ=ティルミズィーはこれを優れた正しい伝承だとしている。
第12の伝承
アブー・フライラ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。 「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
アッ=ティルミズィーその他が伝えている優れた伝承である。
第13の伝承
アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―の従僕アブー・ハムザ・アナス・イブン・マーリク―アッラーよ彼を嘉したまえ―が,預言者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―から聞いたという伝承。それによれば預言者はこういわれている。
この伝承は,アル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えている。
第14の伝承
イブン・マスウード―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
この伝承は,アル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えている。
第15の伝承
アブー・フライラ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威によれば,アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
この伝承は,アル=ブハーリーとムスリムの2人により伝えられている。
第16の伝承
アブー・フライラ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
これはアル=ブハーリーにより伝えられている伝承である。
第17の伝承
アブー・ヤアラー・シャッダード・イブン・アウス―アッラーよ彼を嘉したまえ―の構威によれば,アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
これはムスリムの伝えている伝承である。
第18の伝承
アブー・ザッル・ジュンドゥブ・イブン・ジュナーダとアブー・アブドッ=ラフマーン・ムアーズ・イブン・ジャバル―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威によれば,アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
これはアッ=ティルミズィーの伝えている伝承である。彼はこれを優れた伝承だといっており,また他の版では優れた正しい伝承としている。
第19の伝承
アッバースの息子,アブー・アッバース・アブドッ=ラーフ―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
これはアッ=ティルミズィーの伝えている伝承であるが,彼はこれが優れた正しい伝承だとしている。 アッ=ティルミズィー以外にも〔これに類する〕つぎのような伝承がある。
第20の伝承
アブー・マスウード・ウクバ・イブン・アムル・アル=アンサーリー・アル=バドリー―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
これはアル=ブハーリーの伝えている伝承である。
第21の伝承
アブー・アムルー彼はアブー・アムラともいわれている―スフヤーン・イブン・アブドッ=ラーフ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
これはムスリムの伝えている伝承である。
第22の伝承
アブドッ=ラーフ・アル=アンサーリーの息子,アブー・アブドッ=ラーフ・ジャービル―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威による。
これはムスリムの伝えている伝承である。
第23の伝承
アブー・マーリク・アル=ハーリス・イブン・アースィム・アル=アシュアリー―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
これはムスリムの伝えている伝承である。
第24の伝承
アブー・ザッル・アル=ギファーリー―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は至大至高の主が預言者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―に語られたこととして,預言者からこの伝承を伝え聞いている。主はこう申された。
わが下僕らよ,私が手ずから導いた者を除いてはすべて迷いの道を行く者である。それゆえ私に導きを求めれば,正しい導きをえられよう。わが下僕らよ,私が自ら養う者を除いてはすべて飢えに悩む者である。それゆえ私に糧を求めれば,糧食を授かるであろう。わが下僕らよ,私が衣服を与える者の他はすべて生れたまゝの裸である。それゆえ私に衣服を求めれば,願いは叶えられよう。わが下僕らよ,お前たちは昼も夜も罪を犯すが,私はすべての罪の宥し手。それゆえ私に宥しを求めれば,罪も宥されよう。 わが下僕らよ,私を損なおうとしてもそれはかなわぬこと。私のためになろうと努めてもそれもかなわない。わが下僕らよ,もしもお前たちの最初の者,最後の者,人間やジンがみな,仲間のうちで一番敬虔な心の持主のようであつたとしても,それで私の王国に何ひとつ付け加えることはできない。わが下僕らよ,お前たちの最初の者,最後の者,人間やジンがみな,仲間のうちでもっとも邪悪な者のようであったにしても,それで私の王国から何ひとつ減ずることはできない。お前たちの最初の者,最後の者,人間やジンがこぞってひと所に立ち,ものをせがみ,私がみなに望みのものを分け与えたとしても,それで私の持ちものが何ひとつ減る訳ではない。減るとしても大洋に針を入れ〔その分だけ水がなくな〕るようなもの。 わが下僕らよ,私が数えあげるのはお前たちの行ないばかり。いずれそれに相応しい報酬を与えることにしよう。それゆえ善きことを見出す者には,アッラーを讃 させよ。その余のものしか見出せぬ者にはわれとわが身を非難させよ。
これはムスリムの伝えている伝承である。
第25の伝承
これもまたアブー・ザッル―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。
すると預言者は答えられた。「アッラーは君たちにも,施しとして分け与えるものを創られなかったかね。実際どのタスビーハも施しであり,どのタクビーラ,タフミーダ.タフリーラもすべて施しなのである。善行を勧めることも施しなら,悪行を戒めることも施しであり,君たちの性の営みの中にすら施しがあるのだから。」 そこで教友たちがいった。「アッラーの御使よ,われわれの誰かが性欲を満足させたとしても,そのために報奨がえられるのですか。」それに答えて預言者はいった。「どうだね,もし誰かが禁じられたやり方でそれをしたら,罪を犯すことになりはしないかね。同様に許されたやり方でするなら,報奨にあずかるのが道理だろう。」
これはムスリムの伝えている伝承である。
第26の伝承
アブー・フライラ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はいわれた。
この伝承は,アル=ブハーリーとムスリムの2人が伝えている。
第27の伝承
アン=ナッワース・イブン・サムアーン―アッラーよ彼を嘉したまえ―の構威によれば,預言者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれたとのことである。
これはムスリムの伝えている伝承である。 他にもワービサ・イブン・マアバド―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による伝承がある。彼は伝えている。
これは2人のイマーム・アフマド・イブン・ハンバル,アッ=ダーリミーのムスナドの中に収められた。由緒正しい伝承の鎖をもつ優れた伝承である。
第28の伝承
アブー・ナージフ・アル=イルバード・イブン・サーリヤ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
この伝承はアブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの2人が伝えている。アッ=ティルミズィーは,これが優れた正しい伝承だとしている。
第29の伝承
ムアーズ・イブン・ジャバル―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
まずは断食だ。これは店といえよう。つぎに施し。これは水が火を消すように誤ちを消す。それから真夜中の礼拝だ。」それから彼はクルアーンのこの部分を唱えた。「そのような人々は寝る間も惜しく起きあがり,怖れつつ,願いつつ,一心に主に祈り,われらの授けた結構なものを心おきなく主の道に使う。この人たちのしてきたことの報いとして,どれほどの楽しめが秘かに用意されているか,誰一人知る者はない。」それから彼はいつた。「お前に問題の核心,その柱,そのもっとも際立ったものについて教えてやろうかな。」そこで私は答えた。「はい,アッラーの御使よ,どうかお願いいたします。」すると彼はいった。「問題の核心とはイスラームだ。その柱とは礼拝で,もっとも際立ったものとはジハードだ。」それからこう付け加えた。「ところでお前がこうしたことをどうして統御したらよいか,教えてやろうかな。」私は答えた。「アッラーの御使よ,何とぞお願いいたします。」すると彼は舌をつまんでいった。「これを慎しむのだ。」私は尋ねた。「アッラーの預言者よ,私たちは口にしたことで評価されるのでしょうか。」すると彼はいった。「ムアーズよ,お前もお袋泣かせだな。人々の舌が収穫したもの以外に,一体彼らを地獄に逆落しにするものがあるだろうか。」
これはアッ=ティルミズィーが伝えており,優れた,正しい伝承だとしている。
第30の伝承
アブー・サアラバ・アル=フシャニー・ジュルスーム・イブン・ナーシル―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威によれば,アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれた。
アッ=ダーラクトニーその他が伝えている優れた伝承。
第31の伝承
アブ=ル=アッバース・サフル・イブン・サアド・アッ=サーイディー―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
これはイブン・マージャその他が,優れた伝承の鎖とともに伝えている伝承である。
第32の伝承
アブー・サイード・サアド・イブン・マーリク・イブン・シナーン・アル=フドリー―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威によれば。アッラーの御使―アッラーよアッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれたとのことである。
これはイブン・マージャ,アッ=ダーラクトニー等がムスナドとして伝えている優れた伝承である。マーリクはその著『アル=ムワッタウ』の中に,アムル・イブン・ヤフヤーから彼の父,預言者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―へと遡る鎖をもつムルサルの伝承としてこれを記載している。ただし彼はアブー・サイードの名を記していないが,アブー・サイード〔の権威に関して〕はたがいに他の信憑性を強めあう多くの伝承の鎖がある。
第33の伝承
アッバースの息子―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威によれば,アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこういわれたとのことである。
アル=バイハキー等はこの伝承をこのまま伝えている。またこの一部は2つの『サヒーフ』中に記載されている。
第34の伝承
アブー・サイード・アル=フドリー―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「私はアッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―がこういわれるのを聞いた。
これはムスリムの伝えている伝承である。
第35の伝承
アブー・フライラ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はいわれた。
これはムスリムによって伝えられた伝承である。
第36の伝承
アブー・フラィラ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威によれば,預言者―アッラーよ彼に祝福と平え安を与えたまえ―はこういわれたとのことである。
ムスリムはこの伝承を,このままの形で伝えている。
第37の伝承
アッバースの息子―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威による。彼は至大至高の主が預言者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―に語られたこととして。預言者からこの伝承を聞いている。栄誉かぎりなき至高の主はこう申された。
これは,アル=ブハーリーとムスリムの2人がこのままの形でおのおのの『サヒーフ』中に記載している伝承である。
第38の伝承
アブー・フライラ―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はいわれた。
この伝承は,アル=ブハーリーの伝えているものである。
第39の伝承
アッバースの息子―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威によれば,アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はいわれた。
イブン・マージャ,アル=バイハキー等によって伝えられた優れた伝承。
第40の伝承
ウマルの息子―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
またウマルの息子―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―は,よくつぎのような言葉を口にしていた。 朝にはタベを期待するな。タベには朝を期待するな。病いのために健康をふりあて,死のために生をふりあてよ。 この伝承は,アル=ブハーリーが伝えている。
第41の伝承
アムル・イブヌ=ル=アースの息子・アブー・ムハンマド・アブドッ=ラーフ―アッラーよ彼等両名を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。「アッラーの御使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はいわれた。
これは,『キターブ=ル=フッジャ』からとった正しい鎖をもつ,正しい,優れた伝承である。
第42の伝承
アナス―アッラーよ彼を嘉したまえ―の構威による。彼は伝えている。「私はアッラーの仰使―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―がこういわれるのを聞いた。
これはアッ=ティルミズィーにより伝えられているが,彼によれば正しく優れた伝承である。
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